コラム

音相

人の顔や形は十人十色などといって、顔かたちが異なり、気性も異なります。

しかしながら、他人の空似などともいって、世の中には顔や形が良く似た人が何人かはいるともいわれています。面白いことに、私の経験でいうと、同じような 顔かたちの人は骨格が類似しているためなのでしょうか、声やしゃべり方も似ていることがあります。性格も似ていて、一瞬、親・兄弟と見間違えることも無き にしもあらずです。電車の中で、ふと耳にする声で、知人かと思ったら、見ず知らずの他人だったことも一度や二度ではありません。

どこかが同じだと、同じような傾向をもっていることは、人相や手相、血液型などで指摘されており、色々な研究がなされて本も登場しています。

昔からの長年にわたるいい伝えがあったり、統計学的な考察の結果で、似たものは同じ性格や現象を表すことがいわれています。とかく○○相などというと、物 に表れる吉凶を示して、何やら怪しげな、神秘的な部分も出てきがちですが、比較的に傾向を表していることも否定できないのではないでしょうか?

ところで、色の世界にも色相というものがあります。色の調子で明るい色とか、暗い色などというのは誰が見ても明るく感じるし、暗く感じるので、あまり議論 が分かれないのではないでしょうか。これは色が持つ単一スペクトラムがあるので、人による差が少ないからなのかも知れません。

こうした色だけでなく、音色ともいいますが、音にも色と同じように明るい音や暗い音があるようで、音からくるイメージというものがあるようです。「言葉」 と「ことばの音」が持つ響きを50年にわたり研究してきた人がいます。言葉の表情を「音相」と名付けて発表しています。NTTの宣伝課や広報課で活躍して きて、その後音相の研究をしている木通隆行(きどおしたかゆき)さんです。

この人は人名や商品の名前からくるイメージを研究しているのです。人の名前は長い間呼ばれていると、その「ことばの音色」からくるイメージが人に移入されて、性格までも変わるのだそうです。

こうした分析研究結果を踏まえ、相性診断に応用するアイデアが特許にあります。

例えば「アイラブユー」という発音を分析して、それぞれの個人の性格や人が受ける印象が違うことに着目して、複数の人の相性を見るアイデアです。株式会社アニモが発明したモノで特許第3280825号「音声特徴分析装置」です。

人 の発音を分析し、音声の特徴に対応する健康面や性格を分析するのだそうです。発音時間、周波数、ピッチなどから、こうした特徴を類型化し、性格などを導き 出すのです。例えば男女の相性などを比較分析して発生する音声から一致性の良し悪しを判断する情報を出力する装置が示されています。また、カラオケなどで 歌った音で相性や性格を分析したり、車に搭載しておき運転者の発する音声を基にストレス度が高まってきたら、休憩を促すシステムにも応用できるそうです。

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