自動改札
最近は電車に乗るのに改札口の自動化が進み、駅員はただうまく動作しているかを見ているだけ・・・といったら失礼でしょうか。そんな感じがします。
東日本ではJR系のスイカとかパスモ、西日本ではイコカという交通系のICカードが普及して、一定の料金まではカードにチャージされていて、乗った駅を確認して降りた駅までの料金をちゃんとカードから引き落としてくれる機能のカードが登場しています。しかもカードにアンテナが内蔵されていて、改札機の読み取り部分にかざすだけで、非接触で精算が出来てしまいます。
改札を通すと電車賃とカードの残高が表示されます。やっと慣れましたが、初めは金額の確認と残高を一緒に読み取り、次に使うのに不足が無いか覚えておかなければならないので、大変面食らいました。何しろカードをかざしてゲートが閉まるまでの間に、ディスプレーを見ながら通過するのですから、お年寄りの人には厳しい仕掛けではないでしょうか。
でも便利ですね、いちいちキップを買わないでも済むし、定期券に比べると何処から乗って何処で下りても大丈夫なのですから。しかも最近ではクレジットカードと一体型で、残高が一定額以下になると自動的にチャージしてクレジット決済で銀行から引き落としてくれます。おかげで残高確認が不要になり、改札を通る時の、わずらわしさがなくなりました。
こうした自動改札機は日本が進んでいます。関西のメーカが殆どのシェアを独占しているといっても過言ではありません。何といっても人件費が高いのですから、改札に多くの人を割いていては固定経費がかさみ、電車賃は高くなるばかりです。民間の鉄道会社が導入したのが切っ掛けでどんどん普及してきています。
これ等の自動改札には、いくつかのメーカが参入を図りましたが、特許で固めた高い障壁が築かれていて断念したという話を聞いたことがあります。
他人の開拓したビジネスや評判の技術には、必ず誰かの特許があると思って間違いありません。人がやって上手く行ったからといって、我も我もと研究や開発を行って新たに参入するためには相当な覚悟が必要です。
最近でも特許も調べず参入したり、特許の存在を知っていても研究や開発に成功したところで、後でカタを付ければ良いとしてスタートしては失敗した例が多く見受けられます。
しかしユニークなサービスを始めたスタートアップやベンチャー企業がITサービスはオープン戦略で、独占をすることは望ましくないと一部の人が言っているのを受けて特許をとらないケースも見られます。その後に資金力のある会社にアイデアを模倣や横取りされてしまうケースが出てきており、知財軽視の落とし穴と指摘されています。皆さんの研究開発が、こうした形で新聞やテレビのニュースにネタを提供するだけに終わってしまうことが無いよう祈っております。