コラム

熱帯魚

熱帯魚の歴史を見ると、1868年に中国駐在のフランス領事官だったM・シモンが、南中国産の熱帯魚をパリに持ち帰ったのが始まりだそうです。以来各種の淡水熱帯魚の飼育や繁殖が行われ19世紀末には欧米の家庭に普及したのです。

日本では、1916年に金魚屋の秋山吉五郎さんが、アメリカから熱帯魚を輸入したのが始まりで、一般家庭に普及し始めたのは1950年に入ってからだそうで、様々な飼育道具の開発が進み、簡単で安価に手に入れることができるようになったのです。

熱帯魚の種類は、淡水魚500種類以上、海水魚200種類以上もあるようですが、家庭で簡単に飼えるものは限られます。

熱帯魚は、一定の温度を保つためのヒーターやサーモスタット、水質を保つための濾過装置やエアーを送るポンプと、色々な道具を水槽の中に入れるため、電源 も蛸足配線でゴチャゴチャするし、パイプやチューブ類も入れたりするため、楽屋裏は美しいものではありません。そうしたゴチャゴチャしたものが見えるた め、部屋の中に置くのを嫌がる人もいるのです。

そんな中で、登場したのが、ニッソーの売り出した「ルームメート」という水槽セットです。少々値段は張りますが、水槽の中を見ると、パイプや電源コードも ヒータすら見当たらないのです。大変すっきりしていて、まさにインテリアとしては最高です。魚以外は何もない自然な形のアクアリウムの世界を実現している のです。

中がどうなっているのかと、不思議に思っていたのですが、水槽の中の後方部分に、水を濾過する部分と、揚水ポンプをコンパクトに収めた箱の形をした水処理 機構が設けられていたのです。その箱の中にはヒータが収納されており、水の浄化と加温を一括してやってしまうのです。もちろん取り外し可能になっています ので、清掃やメンテナンスも簡単そうです。この水処理機構に電気を供給する装置は、水槽の蓋の部分にあり、配線やスイッチもすっきりです。蓋の前には同じ 高さで蛍光灯(最近はLED)の照明装置があり、コンパクトな形状になっていました。こうした構造の水槽は、その全体の形が、そっくり特許になっていま す。特公平8-11024号(特許第2129338号) 「鑑賞魚用水槽」で、1996年2月7日の公告ですが、すでの権利満了しています。

私も、十数年前から熱帯魚を飼い始めました。はじめはネオンテトラなどのメダカの仲間であまり大きくならないものを飼っていたのですが、2000年頃から 念願の熱帯魚の王様ともいえるエンゼルフィシュを飼うことができたのです。初めは7匹購入しましたが、3匹が残っただけでした。やはり神経質な魚なので、 難しいのかなと思っていたら、何と卵を産んだのです。

その後、数ヶ月の間に10数回のお産をし、その年には100匹近くのエンゼルフィシュが育ちました。エンゼルフィッシュの親は、稚魚と餌を口の中に入れ、モグモグとやり、口の中で砕いた餌を稚魚に食べさせてはき出したりして育成しているのです。

その後、地方への単身赴任で、増殖は断念しましたが、結構楽しめました。

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