コラム

梵唄

数年ぶりに京都に行きました。本当は秋の紅葉の時期に行きたかったが、然るお寺のご住職に誘われ急遽出掛けたのでした。数え切れないほど京都には旅 をしており、著名な寺院はほとんど訪れているので、どこに行くとの当てもなく出掛けたのです。この住職が京都の本屋さんで、仏教書を求めるという事で東本 願寺に近い本屋さんで待ち合わせをしたのです。今回は大原はどうでしょうかというので同意して、バスに揺られ大原まで出掛けました。

大原では三千院を拝観した後に、門前の漬物屋に寄ったのですが、来た道と反対側にも土産物屋があるのでちょっと散歩がてら進んでゆくと、先に大きなお寺さ んが見えたのです。三千院のさらに先にこれほど大規模な本堂のお寺さんがあるとは4回は大原には行っていたが初めてでした。

お寺さんの屋号は天台宗の魚山大原寺(ぎょざんだいげんじ)勝林院でした。このお寺さんは、「大原問答」といわれる浄土宗開祖の法然上人と、後に天台座主 になられる顕真僧正との浄土についての論談を繰り広げたところとしても著名な場所でした。2013年で開創一千年という由緒ある寺院です。今年10月には 一千年紀の法要があるというのです。通常の法要といえばその宗派が集まって執り行われますが、天台、浄土、真言など10を超える宗派が初めて日替わりで法 要を行うのです。そして梵唄という歌のようなお経を唱える梵唄声明(ぼんばいしょうみょう)が開催されるのです。

梵唄とも声明ともいうそうですが、インドが発祥の地で、日本の僧侶が中国から伝えたものだそうで、空海の伝えた真言宗南山進流と、円仁の伝えた天台宗大原魚山声明があるといいます。

七声という5段階の音に半音上下する2音を加え、さらに呂、律、中という3種類の曲で構成された歌で、お教や真言にどのような調子で唄うかの記号が付けら れています。私もある人の法要で初めて歌いましたが、記号とお教の両方を見ながら唱えるというか唄うので、ついて行くのが大変だったのを思い出します。

調子は鐘や木魚で取ってくれるので、何とかなったのです。

そろそろ特許の話にしないと行けないのですが、この梵唄に絡んだ発明があるのかどうかと調べてみました。

出てきたのが特開平10-247081号「法要儀式用打楽器」という発明でした。

この発明の説明によりますと、日本の各宗派によって行われる法要儀礼に唱えられる声明梵唄はすべて一曲ごとに基準音位が定められているといいます。ところが従来の打楽器での音律は製造者により種々雑多であったのです。

鋳造で作った鐘の一部に装飾を施し、正確な基準音位を出すために打音部の外周には模様を付けず、切削により調律可能にしています。

この発明では中国古代の音律の一越、平調、双調の音律を正確に出すことができるそうで、音律の正しいお教や梵唄が唱えられるようになるとのことでした。

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