コラム

木酢液

抗菌ブームといわれ便器にはじまり、カーテンまで抗菌、抗菌。光触媒の研究成果がブームの切っ掛けとなったものです。この光触媒より古いもので、最近脚光を浴びつつあるのが木酢液(もくさくえき)です。

むかしは、どこの家庭でも燃料として重宝していたものですが、最近はバーベキューなどでしかお目にかからない「木炭」があります。木酢液は、この木炭を作る時に炭焼窯から出てくる排煙を冷却してできる副産物なのです。

私が、お目にかかったのは、だいぶ前ですが信州の山の中で、炭焼き小屋から直送された木炭を売っている小さなお店でした。真っ黒なタール状の液体がビンに 詰められて売られていたのです。用途を聞くと、草木に適当にまけば良いのだというだけで、どのくらいまくのと聞いても適当だよといってはっきり説明してく れなかったので、求めるのを止めた記憶があります。この木酢液は、昔から、土壌の殺菌や植物の活性化、害虫の除去に使われていたようで、最近の化学肥料を 使った時の残留農薬の問題がクローズアップされてから、あらためて見直されてきているのです。

農薬は散布する人だけでなく、地下水に浸透したり、食べた人の体内に残留するなどの問題が指摘され、低農薬有機農法などで作られたものが、もてはやされる時代です。

こうした中で、農林水産省でも、木酢液に注目して天然資材の高度利用などで安全性や作用についての研究がなされるようになったのだそうです。

昔から使われている木酢液は、優れた機能をもっているようですが、わずかにタールが含まれているのだそうです。そして、タールに含まれるベンツピレンとい う発癌物質やフェノール、ホルムアルデヒドなどの有害な物質も微量ながらあると指摘され、色々なところで、木酢液からタールを除く研究がされています。蒸 留したり、沈殿(1年半も静置沈降)させる方法があるのだそうです。「木材炭化成分多用途利用研究組合」なる組織もあるようで、木酢液は、これからの注目 される物質になるかも知れません。

特許を見ても、色々な研究がなされている気がします。原液に炭酸カルシウムを添加して発泡させる発明(特開平9-249886号)では、人に安全な木酢液を短時間で作れるといっています。また、木酢液をゲル化剤やアルコールなどを使って固形化して肥料にする発明(特許第2616894号)も見られます。

こうした中に、ズバリ抗菌剤という名称の特許もありました。天然の木酢液に含まれる人体に有害な物質を除いた成分なのだそうです。天然のものは、木炭の原 料となる木の種類によって、数百種類もの成分が入っており、完全には解明されていないといいます。そうした中から、酢酸、プロピオン酸、メタノールなどを 有効成分として臭いもなく、人体に安全な成分からつくる抗菌剤として特許が公開されています。(特開平7-48217号)

最近は、園芸用品などのお店にも、消毒や殺菌剤のコーナーに木酢液が置かれているのを見かけます。木酢液を染み込ませた水虫を防ぐ靴下なるものも発売されています。

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