コラム

技術先取り

発明が特許になる条件は皆さんもご承知なように幾つかあります。

先ずは世の中で一番先に特許庁に手続きをしたことです。次がその発明が産業上利用できること、技術の発展に役立つことです。それに反復利用性ともいいます が物理や化学の法則に則って実施できる再現性があることです。もっとも大切なことが今まで世の中に知られている発明ではない新規性があること。さらには今 まで知られていた技術から進歩していてその進歩度合が,当該技術分野の通常の知識を持っている当業者が容易に発明できなかったアイデアであることが求めら れます。

必要は発明の母ともいわれますが、必要性に気づけば、解決方法が大した技術でなくとも特許になるともいえます。こうしたことをいうと懸命に努力して頭を働 かせて高度な技術を創出した人には失礼になりますが、世の中で一番初めに課題に気づいた人は発明を生み出す女神に微笑まれたともいえます。

こうした当たり前だと思われる技術を生み出すためのコツともいえる発明の課題にいち早く気づく方法を考えたことがあります。これはもう20年以上前のことでした。

何人かの人が集まって、有効な特許を発明するための早道を見つけられないかと議論していたときのことでした。

ある手法を考え付いた時に、世の中を先取りし、後の世になったら当たり前だと思われるような発明をしなくてはと考えて出した発明があります。

当時ある会社が持っていた実用新案で、素晴らしいアイデアがありました。しかしその会社は絶対に、権利の実施許可をしてくれなかったのです。そこで、その会社が将来頭を下げて使わして下さいと日参するような特許を取得しようとテーマを決めたのです。

テーマはポイントシステムです。買い物をすると売上金額に応じてプレミアムポイントをもらえるサービスが当時からありました。当時は専用のポイントカードを発行し、それを持参して買い物するとポイントがたまる仕組みでした。

我々が考えたアイデアは、カードレスポイントシステムでした。カードなしでも顧客を認識したら、買い物をする前に今あなたは何ポイントになっていますよと 伝えるアイデアです。インターネット販売サービスにアクセスすると、あなたのポイントは現在何点ですと知らせてくれます。あのアイデアなのです。特許第3261201号「点数管理システム」1993年4月9日出願です。

また、現在では当たり前になっている、複数のポイントサービスとの間で、一定の割合で換算しポイントを付け替えるサービスがありますが、これも特許第3723489号として権利化されています。

他にも数件に分割していますが、様々な条件でポイントを付与するアイデアやポイントとの交換でネットを通じたサービスなども権利化されています。この特許 はその後出願された発明に引用され、100件近くの後から出てきた発明が新規性や進歩性が無いとして拒絶されています。結果として時代を先取りした発明が 生まれたことになります。

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