コラム

川の流れ

奥入瀬などに代表される渓流の流れは、何とも気の休まるものです。全国各地に渓流があり、多くの人々を魅了しています。そうした流れが集まり下流に 行くに従い、ゆっくりとした流れになり、美空ひばりさんが歌ったような川の流れに人生を重ねた唄が登場するのです。川の流れのようにとめどなく、移り行 く、そうした川に身を任せてしまいたいという観念は何だか理解できる気がします。

このように自然の川の流れは、いくつもの思いを重ね、数多くの詩歌を生み出してきました。川の流れは詩歌だけでなく、長い時間をかけて大きな石を砕いたり、丸めたりして、石や砂利、砂などの建設資材をもたらします。

日本では1950年から1970年代は、高度成長時代で、多くの河川で砂利や砂の採掘がおこなわれ、セメントに混ぜて、鉄筋コンクリートなどの形で、様々な建物や構造物が数多く作られたのです。

そうした砂利などの採掘の結果生ずる河床の低下が問題になってきました。これは、採掘跡によってもたらされる、川の流れの変化で、河底がえぐられたり、砂 礫の堆積が進んだりします。さらに流れが変わることによる河床の変化が、自然の流れよりも大きく掘り下げられたり、堆積して新たな中州が出来たりと、川自 体の形状に大きな影響を与えることになってしまうのです。

川の流れが変わるのは、長い時間軸であれば昔からあり、流れが変わり蛇行が変わることは自然の摂理だともいわれてきました。また台風や大雨などの由来する 洪水の悲劇は毎年のように伝えられます。そして、人工的な採掘が、自然の変化に加え、より河床変形の時間軸を早めてしまうことにも、つながって来るわけで す。

しかしながら、大きな川では、長い時間を掛けての変化に対処するには、河の上空からの定期的な観察などでは限界があるのです。

変化が起こる前にそれなりの対応をしていかないと、河川の近くにも住宅などが建てられ、河の変化が住宅などの破壊を招いたり、人間生活自体を脅かす原因にもなってしまいます。

このような、河の変化を防災的な見地から、洪水などの前後に川底の深さを、音波などを使って測定することは行われていました。

しかし、河床の変形状況を、時間を追うごとに把握するはできませんでした。一旦河床が水の流れで掘られ、さらなる流れによって上流からの土石により埋まってしまうということが実際問題として起こっているのです。

こうした河床洗掘(かしょうせんくつ)をタイムリーに把握して、その進捗状況を監視する方法が特許になっています。特許第4375676号「河床洗掘モニタリング方法」(応用地質株式会社)です。ダイヤフラム水圧計とデータロガー機能を持った水位計を河底部分に設置するのです。川の側面に固定した水面測定機との相互位置を把握することで河床洗掘の進行を連続して測定し記録します。

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