コラム

囲い込み

現在のビジネスの中では、顧客を離さないで企業活動が行えるようにユーザデータの活用による囲い込みが、
ポイントカードなどを使い行われています。
インターネットなどに代表されるIT(情報技術)がユーザの囲い込みに盛んに使われていることは
誰しも何となく感じているのではないでしょうか?
アメリカのトランプ大統領が、知的財産の盗用だとか情報漏洩に危機感を抱き、中国との貿易摩擦にまで
発展してきて、日本を巻き込む新たな問題になっていることはご承知のとおりです。

私は中国などの共産主義・社会主義をしっかりと理解しているわけではありませんが、最近の動きを見ると
政治面では一党独裁的な要素を維持しつつ、経済面では改革開放といわれる社会民主主義ともいえる動きがあるでしょう。

その昔、第二次世界大戦後の東西冷戦時代のソビエト社会主義連邦では、科学技術の進歩を予測することは、
社会主義システムの重要な要素であるとして欧米の技術の動向を予測する試みがなされていました。
マルクス主義では、「認識の発展の源は現実にある」として現状の把握と発展の予測が大切であるとされていました。情報による現状認識を重視していたのです。そして予測学の一つとして特許情報を使った技術予測の手法が開発されました。1969年に発行された「技術予測の諸問題」(ヤンポルスキー/ヒリュク/リシキン共著、宮川浹訳・アグネ社刊)があります。この本は公開公報が初めて発行された頃に、特許(情報)関係者の間でも話題になりました。
先日、私の友人の中国の弁護士語ったところによると、最近の中国の若者は時の政権に反旗を翻す動きはITのために封じられてしまったというのです。つまり国民は現状認識され、囲い込まれているというのです。

最近の日本経済新聞にも出ていましたが、中国を代表するアリババ集団が、築いているスマホ経済圏は、スマホ決済で通販、生鮮スーパー、金融、医療など生活のすべてをカバーしているサービスが提供されているのです。6億人の生活が把握できてしまう世の中になって来ているといいます。
加えて、最近のアリババ集団の特許には生体情報処理の発明が多く、ビデオの画像から人の顔を特定する発明まで出ています。特表2018-508875号「生体顔検出用の方法及び装置」など日本にも十数件あります。

杭州市内には4500台を超える街を監視する防犯カメラが設置されており、火事や事件などが起きた時にはいち早くビデオ映像を分析して防犯上必要な指示が200人以上の警察官に飛んで行くシステムが既に完成しているといいます。

持続可能な共産主義は、IT技術にサポートされて人の行動まで政府が把握できていて国内政権の安定につながります。結果として他国との軋轢に目を向けることに注がれ、国際摩擦はITの発展が、もたらしているともいえるのです。

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