コラム

名刺型CD

コンパクトディスク(CD)は、ご存知のとおり、音楽やソフトウェアなどが収められて、
現在では一番流通している媒体ではないでしょうか。音楽用にコンパクトな媒体ができないかとして
開発したそうで60分を超えるベートーヴェンの第9交響曲が一枚の円盤に入る大きさにサイズが
選ばれた話が残っています。
このCDがコンピュータに繋がるようになり、多くのソフトなどの流通に寄与して雑誌などに
ついてくるCD-ROMは多くの人から愛用されています。

最近は、名刺型のCD-ROMが登場して、名刺代わりに配られることも少なくありません。
普通の名刺では、たくさんの文字を印刷しても、せいぜい数百文字程度ですが、50MBもの容量が
あるそうで10万倍にもなります。したがって、絵や音や動画で色々なものが紹介できるので大変なものです。
DVD(ディジタル・ビデオ・ディスク)形式も登場し、動画で15分再生できるといった宣伝まで登場しているのです。

長野の岡谷市では市内の企業産業の紹介に、名刺型のCD-ROMを作ったとか、ある時の衆議院選挙で、
得票を伸ばした某政党が宣伝用に10万枚も作って配ったといった話もあります。
名刺代わりに配布するというのが流行るかも知れません。

しかし、まだまだ、円盤上のものに比べ一枚の単価が高くなるようです。
我が家にも、あるとき自動車販売会社から名刺型CDが送られてきました。新車の宣伝の写真とか
ゲームなどが入っていました。
物珍しいものに直ぐ反応する性格なもので、早速パソコンにセットして見ました。
高速で回転するものですから、ブンブン・ガタガタいう音がして、何だかCD-ROMのドライバーを
壊してしまいそうな音にびっくりして止めてしまいました。
なにしろ、ゲームをしている最中や、商品の紹介を見ているときに、険呑性の私には
我慢ならないくらいの物すごい音でした。
普通のCDは円盤ですから風の抵抗も少ないのですが、長方形では竹とんぼのようなもので、
風を切って回すのに抵抗がありすぎるのでしょう。

こうした名刺カード型のCDを実用新案として登録した人がいます。「名刺形光学式カード」です。
CDやMDの装置に、そのままかかる形の光学式の記録部を備えた長方形の名刺形状のカードというものです。
(実用新案登録第3012901号)

今までの光学を使った記録媒体に、長方形のものも登場しておりますが、直線的な記録がなされており、
往復運動による記録や再生であり、特別な装置が必要であったとしています。
この実用新案では螺旋状に記録がされるので、CDと同じ、通常のコンパクトディスクプレイヤで
再生ができるのです。現在の実用新案は、特許庁の審査がなく登録されてしまいますので、
その有効性は実用新案技術評価書を請求しないと分からないのです。名刺型のCD作成サービスには
多くの業者が登場していますが、争いになったという話は耳にしませんでした。

風を切る音が少ないように角を丸くしたカード型CDも登場しましたが、やはり回るものは
丸い円盤が妥当な形なのでしょうね。

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