コラム

お正月の風物詩の羽根つきと、凧揚げがいまだ盛んにおこなわれています。羽根つきは風がない穏やかな時が望まれますが、凧は季節風が吹く冬に適しているのでしょう。

凧の歴史は様々な説があるようですが、紀元前の中国では、すでに登場していたとのことです。私が十数年前に勤めていた会津若松地方には会津唐人凧という、大きくベロを出し、目を見開いた唐人が描かれた凧があり、中国に関連していることを裏づけるようでもあります。唐人凧は、長崎に伝えられ、北九州、下関、静岡、木更津に変型したモノがあるそうですが、なぜ山深い会津の地に伝えられたかは定かではありません。

ベンジャミン・フランクリンが雷雨の中で凧を揚げて、雷が電気であることを証明した事実が残っていますが、西洋でも凧揚げの風習はあったのでしょう。

江戸の時代には凧揚げが行われていたそうですが、割いた竹で骨組みを作り、和紙を張り付けたものが盛んに作られていました。日本の各地で大凧揚げが行われますが、竹竿を組み立てた巨大な物もあります。

私が子供の頃は長方形の四角い凧、奴凧という奴さんを描いたものがほとんどでしたが、最近は鳥の形など様々な形状が登場しています。

関西では、凧(タコ)ではなく、イカというそうですが、トビ、ハタという地方もあるようです。西洋ではカイトといわれています。

名前は違っても、その原理は長い間、大きな変化はなく、竹やグラスファイバーなどの骨組みに張られた紙や、布、さらにビニールなどの風を受ける部分があり、糸を張ってバランス良く、風を受けて揚がるように作られていました。

角凧でも、奴凧でも同じですが、風を受ける面が糸の張られた面と反対に湾曲(凸面の湾曲・負のキャンバー)を形成することで、前傾、後傾の安定性(ピッチング安定性)を確保しているのだそうです。凧の面と糸はほぼ45度の角度になるように張られ、糸を引くことで風を受け、揚力が生ずるのです。昔は凧の足とか尻尾と称して、薄いリボンや縄を垂らすことで安定性を保っていました。

いずれにしても、それなりの風が吹いている状況か、凧を引き、揚力を発生するために、糸を引っ張りながら走ることが必要でした。風が強ければ糸が切れたり、回転して失速してしまうことも少なくないのです。

こんな凧を何とか改良できないかと、流体力学と航空機力学を学んだ伊藤利朗さんが、飛行機のような水平尾翼を付け安定して、しかもそよ風でも揚がる凧を完成させました。特許第3592127号「凧とその部品およびそれらの製造方法」(三菱電機)です。従来の凧のように負のキャンパーではなくゼロまたは正のキャンバーを持たせる主翼と負の抑角を有する水平尾翼を持った凧です。

バイオカイトという名称で商品化され、ネット販売で形状や絵柄を家庭用のプリンターで印刷できるような販売方法をとることができるアイデアも、特許第3699677号「凧」として権利化されています。

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