コラム

ネットサービス

インターネットを使った数多くのサービスが身近なものになり、多くの人々に利用され、生活にも欠かせないメディアになっております。

ユーザの利用の状況や、どのようなサイトを閲覧しているかなどの個別の履歴はクッキーを見ることで分析できます。こうしたクッキーは、ユーザの良くアクセ スするサイトへの接続を容易にするために情報を記憶するために作り込まれたものです。本来的にはパソコンシステムで、ネットへの接続を簡略化したり、ス ムーズに行うように工夫するために考えられた機能でした。しかし、ユーザの行動が把握できてしまうのです。

様々なサービスを無償で提供するためにはそれなりのシステム開発、運用コストをどこかで賄わなくてはならないのです。

このために、広告を取り、売り込みたいユーザに売り込みたい製品やサービスを的確に伝えることで、広告宣伝の有効性を高め、宣伝するメーカなどを数多く獲得することがサービスビジネスの付加価値を高める肝にもなるわけです。

最近、いくつかのメールサービスで、エンドユーザのメールの中身を見てやり取りしている内容を分析し、そうした内容に合致した宣伝広告が、ユーザの画面に出るようにする行為が批判を浴びました。

SNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)でも類は類を呼ぶような、繋がっている可能性のある仲間をドンドン紹介してくるサービスがあります。

既にメールに添付する形で広告を流すアイデアは、以前から存在していました。メールの中身や条件を把握して、数ある広告から内容に合わせて広告を配信するシステムがあります。特開2001-283093号「メール広告配信システム、及びその課金システム」です。

また、ユーザの商品購入履歴を把握し、その購入履歴から今後買い求めるであろう、欲しくなる商品情報を提示するような広告を顧客に提供したり、商品の使い方、食品などの摂取法などのアドバイスをする方法も発明されています。特開平11-96214号「商品情報提供システム」です。こうなると、大きなお世話なのか、必要な情報の提供なのか分らなくなりますが、色々なことを考える人がいるモノです。

次にご紹介する発明は、また観点が異なります。ある種のメディアには多くの人が参画し、相互に意見を述べ合うサイトがあります。活発な議論を押し広げてい る人だけでなく、発言しないで閲覧に専念している人を多く抱えたサイトもあります。こうしたサイトに広告宣伝を打つためには、ユーザの行動と潜在性を考慮 しなければなりません。

こうしたいくつかのパターンを想定し、サイトごとの全部の利用者人数を算出してしまうというアイデアです。特開2008-152358号「利用人数算出システム、利用人数算出方法および利用人数算出用プログラム」という長い名前の発明ですが、色々なサービスやユーザのパターンにより最適な宣伝を行えるシステムとして運営者に重宝される発明になるかも知れません。

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