ごめんね
「御免」。本来は訪問したり、辞去するときの挨拶言葉から始まったのでしょうが、免官免職などの役をやめることなどをいったり、罪などの許しを得る ために使うようになった言葉なのでしょう。「御免こうむりたい」などといわれるのと、「ごめんね」といわれるのでは何だか、受けての気持ちが微妙に変わり そうです。
娘たちの会話を聞いていると、「ごめんね」が多用されており、聞いていてもほのぼのとした雰囲気になります。「ごめんね」は、近頃の若い人々が、日常的にさりげなく使う、優しい言葉になっているようです。
話が、ちょっと飛びますが、この頃の若い人々は、夏でも冬でもペットボトルに入った飲料水を持ち歩いています。もちろん「ミネラルウォーター」も多いので すが、好みによって、ウーロン茶だったり、炭酸飲料だったりしているのです。最初は見ていて変な気もしたのですが、中々合理的なやり方です。缶に入った ジュースやお茶などは開けたら飲み干さなくてはならないし、ちょっと喉を湿したいと思っても、180とか350ミリリットルのものを処分しなくてはならな いのです。しかし、ペットボトルなら、好きな量だけ飲んで、何回かに分けて飲むことができるので、健康にも、経済的にも妥当なやり方なのです。キザなよう ですが、私も出かける時に、たまに真似しています。カバンには傘とペットボトルがしのばせてあります。
そして、こうした飲料水は、「ミネラルウォーター」から「ニアウォーター」といわれる領域のものが好まれるようになっています。水では物足りず、さりとて ジュースのように甘くて、こってりしたものは好まれないようなのです。確かに100%ジュースなどは美味しいのですが、何だか後から水で口直しをしたくな ることがあります。「ニアウォーター」の市場は、大変な成長率だそうで、「すっきり、さっぱり、シンプル」な味が求められているようです。
こんな中で、サントリーが1999年3月16日から発売した飲料に「すきっとフルーツ飲料」があります。ピーチに、白ぶどう、グレープフルーツの3種類の 果汁をベースにしたフルーツ飲料(ジュースといっていない)だそうで、隠し味に炭酸で刺激を加えたものとういうのが触れ込みです。「ニアウォーター」でも 「炭酸」でもない新しいタイプの飲料です。
そして、名前も変わっています。商品名が「ごめんね」なのです。やさしい味わいを伝えるために命名したようで、当時の新聞でサントリーが発表した99年春 の11種類の飲料(何だか発表の仕方も、「パリコレ」じみていますね)の中にあったのです。盛んにコマーシャルでも「歌え~、水のようにぃ~(ごめん ね), 歌え~、果実のようにぃ~(ごめんね)」と流されていました。
商品名で、「あやまる」ものなんて、前代未聞ではないでしょうか。この商品名は登録商標第4336904号として、清涼飲料などの区分で登録されています。
現在は、見かけないようですので、もう作ってないのかも知れません。ごめんね!