おこわ
先日、ちょっと変わったツアーに参加しました。
羽田空港に指定の時間に集合することだけが指定され、どこに行くか、どのような所に宿泊するかも分からないミステリーツアーと言われているものです。
どうも北海道ではないかと思いながらも羽田で受け取ったチケットには、オホーツク紋別空港とありました。
道東の空港は女満別空港を何回か乗り降りしたことがありましたが、紋別に空港があるとは気が付きませんでした。小さな空港で羽田からの便が一日一往復するだけだといいます。
何しろ行程がはっきりしないミステリーツアーです。12時半に到着ということは航空券からわかりましたが、昼食はどうなるのだろうかと心配になりました。時間的には昼食は機内で取らないといけないのではと思い飛行場のゲートを通過した後に気づいたのです。サンドイッチでも、おにぎりでも良いからと腹の足しになるものを求めるよう女房に任せて、私が荷物番をして、確認のためツアーのパンフレットを見たら、初日の昼食には×印が付いていたのです。つまり、各自で取ることになっていたのです。ツアーで昼食が自前の時には、お弁当の手配などが良くあるのですが、全く案内がないミステリーのままです。
女房が求めてきた食料の中に、元祖「羽田空港ひとくちおこわ」がありました。
松坂牛で作った肉団子に、おいしい肉汁が、ぎゅーと、とじ込まれているとありました。
飛行機に乗る前に搭乗ゲートの近くのベンチでカンタンに食べられる、おこわですと書いてあるのです。
まさに搭乗ゲートの前のベンチに座っていたので、ぴったりのシチュエーションです。
しかし、出発時間は10時45分、朝食も済ませてきたので、ベンチで食べるには早過ぎます。
そこで、機内に持ち込み食べることにしたのです。
機内で食べようとしたら、パッケージに特許番号が書いてあるではありませんか。
番号を控えて、機内のWi‐Fiに繋いでチェックしようとしたのですが、通信容量の制限があるのか、途中で切れてしまいます。「ひとくちおこわ」の製造方法が特許になっているのかと思って帰宅後確認したら、おこわを包んでいる包装用袋でした。特許第6075589号「包装用積層フィルムおよび包装用袋」です。
プラスチックのフィルムと通気性を持った多孔性の材料を接着層によって接着する多層の包装フィルムでした。特徴はプラスチックフィルムの途中(フィルムの厚さ方向の途中)にH字状の切込みを沢山設けるのです。
中身はおこわの請求項もありました。
こうすることで、おこわを袋ごと温めたりする際に、Hの字状の切込み部分が内圧の放出のために裂けます。これにより内圧が高まり破裂するのを防ぎます。また多孔性の素材の復元力で外気の侵入を防いでしまうのです。
冷凍したおこわを、包装したまま電子レンジで温めることができるのです。加熱調理後の24時間経過後も
生菌が調理前と変わらないし、大腸菌も陰性だったそうです。