そよ風 (No.440)

東方幸男

2020.09.01

知的財産

今さらながら、知的財産って何かを考えてみる機会がありました。
私たちの生活を支える様々なモノや考え方は、先人の知恵や知識を学ぶことから始まります。そして、時代や社会の動向を反映した新しい創造を重ねることでより社会を豊かにしています。


小中高さらには大学と、学校で学ぶすべての教科は、こうした先人の知恵や知識・経験を学ぶことから始まっています。全ての学科にはそれぞれの歴史的な考え方の流れがあり、考え方の作り出す筋道があります。この先人の作り出し、築き上げられた流れを学び、未来に続く道を切り拓いて行くことが、豊かな永続的な社会を実現する基本だとする考え方です。

 

原始時代から人類が長い間かけて、生活してきた経験や知識、つまり知見を積み上げた結果が、現在の社会生活といえるのではないでしょうか。私たちは遠い先人(先祖)の、各時代の繁栄を支えた工夫や努力、知恵の上に築かれてきた経験の上に成り立っているのです。こうした人の考えだした、つまり創作(アイデア)が知的財産です。

 

生活を便利にするための、様々な道具、生活用品、コンピュータなどの情報処理手段、電話などの情報の伝達手段など数多くの技術的な創作が知的財産の一つに上げられます。

 

また、生活を豊かにするための、絵画や音楽、文学的な創作は人の感情を表現したり、考え方(思想)が伝わっています。これも知的財産の一種でしょう。

 

さらに生活の秩序を守る、法律や法則、規則、取決めなどのルールも人間の知恵の一つといえます。こうしてみると知的財産は、人々の生活に切っても切れない関係があることは既にご承知の通りです。

 

学校教育では、様々な分野で確立された知的財産、つまり技術的な創作である発明・考案だけでなく、先人たちの知恵や社会生活の考え方、さらにはルールに法則を知ることが必要です。今までどうしていたかを調べ、学ぶことが進められています。

 

先人たちの創意工夫の価値を確認して、よく分析し、なぜそうしたのかを認識することになります。この先人の知恵は努力の結晶ともいえますので、尊重して権利がある場合には断りなしに、同じことをしない、使わないという権利を守ることも学びます。

 

先人の創造したものを大切にして尊重するとともに、現状や、これからの生活を踏まえ、さらなる創意工夫や改善のアイデアを出すことにより、一層豊かな快適な社会を作り上げて行くことが求められます。

 

最近の学校は単なる知恵の伝承でなく、行動しながら学ぶ、生徒や学生主体の討議を加えて理解度を増す教育が盛んになり、この数年で中学校の技術家庭の教科書は全く変わりました。発想や工夫の仕方、使用目的や使用条件などを分析把握して上で、解決策(概念のデザイン)を考え出して具現化し、具体的に作り、さらには評価と改善・修正などの工程を踏んだPDCA(plan・do・check・act)を行う指導が徹底しています。先人の知恵、経験、知識を生かし、未来を創るがキーワードになっています。

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