そよ風 (No.397)

東方幸男

2018.10.01

ボイトレ

実はこの数十年、人前で話すことが多くなっていました。私の声は何となく聞き取りにくく、遠くに届かないし大声を出せば喉は痛くなり、長時間話ができるようになるといいなと思い、十数年前から民謡を習い始めたのです。民謡を習えば張りのある声で遠くに届くような発声法が身につくかなとの思いでした。

 

昔から八百屋さんや魚屋さんの売り込みの声や相撲の呼び出しの声に学ぼうと思っていたのですが、呼び出しのあのような声が出るまでは数十年の研鑽が必要で、並大抵の努力ではないことがテレビなどで紹介されたこともあり、民謡を習えば発声法が学べると思ったのです。

 

ところが民謡の世界は、人(先生)の歌を聴いて耳で学び、目で口の開け方などを学び、見よう見真似で弟子に伝授するもので細かく発声法を教えるのではなかったのです。何とか発声の基礎が学べないかと思っていた折に、ある居酒屋にボイストレーニング(ボイトレ)の生徒募集の案内があり、さっそく申し込み通いだしたのが数年前です。

 

このボイトレは、まず姿勢を正すことから始まり、背筋を伸ばし胸に吸い込んだ息を、口に伝え、舌の根を軟かにして、口の形で音にするのです。発声する前に柔軟体操をして、身体をほぐし、さらに姿勢を整え、身体を一直線にして空気を送り出す準備をします。長年の生活で硬直した、前かがみの姿勢がなかなか治らず。先生からは未だに何度となく指摘されます。数十分体操をした後に、初めてピアノの音に合わせ発声をするのですが、低音は胸に響くチェストボイス、高音は頭に響くヘッドボイス。これを何回も色々な発音で繰り返す発声のトレーニングをやります。

 

この準備体操と、ボイトレだけでも大変な体力を使い、日ごろの運動不足から解消され、我々のような高齢者の運動促進に大変効力があると感じたものです。友人の中には息の吸い方が変わり、誤嚥が少なくなったと奥さんから喜ばれている人もいます。
そして毎月新譜の演歌やポップスを習います。強調するところや歌の意味を理解しながら抑揚をつけるなど歌い方のポイントを指導してもらいます。先生の決めたテーマ曲で、我々が到底選ばないような広範囲な曲調が与えられ、脳の刺激にはこれ以上のモノがないと思うほどです。月に二回のレッスンで何とか歌えるようになるのです。

 
高齢者の健康維持と呆け防止にはボイトレやカラオケが役立つと確信しました。
気になって特許を調べたら、やはりカラオケメーカを中心に何件か発明がありました。ズバリ「健康指導コンテンツ再生管理システム」(特許第6358926号)が第一興商から権利化されていました。ボイトレを行うカラオケ装置も特開2017-83792号として公開されています。

 
任天堂からはユーザーの歌唱力、発声の特徴分析をして、その人にあった楽曲やジャンルを提示するものまで登場しています。特許第5147389号「楽曲提示装置、プログラム、システム、方法」です。分析の要素、比較条件などが参考になります。

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